我が家のくるま旅・車中泊の相棒は、ホンダ ステップワゴン スパーダ RP1/5系(2020年製・後期型)です。犬2頭と夫婦という家族構成で車中泊に適したミニバンを選ぶにあたり、決め手となったのは、バックドアに搭載された横開きできるドア「わくわくゲート」の存在です。
今回は、ステップワゴン RP1/5系で犬連れ車中泊をするにあたり、シートアレンジの違いによって生じる便利な点と注意点を考察してみます!
この記事はこんな人におすすめ
・ステップワゴンで車中泊を考えている
・ステップワゴンのシートアレンジが気になる
・ステップワゴンをフルフラットにするとどうなるか気になる
・ステップワゴンのわくわくゲートの使い勝手を知りたい
・犬連れで車中泊するためのミニバンを検討中
ステップワゴン スパーダ RP1/5系のシート仕様とわくわくゲート
ホンダ ステップワゴン スパーダ RP1/5系(2020年製・後期型)は、2020年1月に発表され2022年4月に生産終了となったモデルです。基本のシート仕様は、1列目と2列目が一人がけの独立シートで2+2+3名の7人乗り。我が家は、最初から車中泊目的でしたので、2列目をベンチシートオプションにし、2+3+3名の8人乗り仕様です。
基本タイプ
2列目独立シート
オプション
2列目ベンチシート
3列目シートは、簡単な操作で床下にぴったりと収納できてフラットなラゲッジスペースになる仕組みで、スッキリと高さのあるかなり広い荷室空間を確保できます。また、3列目シートを格納した状態でバックドア(わくわくゲート)からの出入りが可能です。
バックドアから人間や犬が出入りできるというのは、本当に画期的。詳細は後述します!
3列目シートの仕様と荷室、わくわくゲートを画像でチェック
まず、3列目シートの仕様や床下に格納したときの荷室の様子、わくわくゲートからの出入りについて、画像でチェックしてみます。
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ステップワゴンの3列目シートは、1列目・2列目シートと比べればクッション性やスペースの快適性は劣ります。しかし、2列目の配置を調整すれば足元の空間も十分にあり、ヘッドレストやドリンクホルダーなどの設備も整っています。
また、3列目シートを片側だけ使う場合、3列目シートに座っている人は自分の意志でバックドアのわくわくゲートから出入りが可能です。2列目の人に降りてもらって2列目の背もたれを前に倒してスライドし「すいません、すいません」と言いながら出る必要はありません。なかなか快適な3列目シートライフを楽しむことができる仕様です。
荷室空間として活用する場合、ステップワゴンの3列目シートは床下にぴったりと収納できる仕様になっています。
実のところ、我が家はほとんど3列目シートを使わず格納しており、広い荷室にラゲッジトレイなるものを敷いています。
我が家のくるま旅スタイルでは、通常、1列目・2列目シートを倒して居室空間にし、3列目を格納した状態の荷室を、「土間・玄関」扱いにして荷物を積載しています。
汚れたままのペットカートもそのまま詰めて便利!
砂とか泥とかの掃除もしやすいらしいぞ
ラゲッジトレイは、3列目シートを使う時はマルっと車外に出さねばならず、畳むこともできない巨大な代物ですが、土足での出入りや汚れものを乗せるときに気兼ねなく使うことができるため、とても役立っています。
ラゲッジトレイはプラスチック製で、重量はそれほどありません。水洗いできてすぐに乾きます。ただ、ほんとに、とにかくデカいです。
2列目・3列目シートをフラットにするシートアレンジ
続いて、ミニバンの車中泊で一般的と思われる「2列目・3列目」を居室空間として活用した場合、ステップワゴンだとどうなるか画像でチェックしてみます。
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我が家のステップワゴンは、2列目がベンチシートのオプション車であることもあり、2列目・3列目を活用して段差を埋めると、相当広い居室空間を作ることができます。
段差解消グッズの例
3列目シートのリクライニングには限界がありますが、それを差し引いても大人が長々と横たわって寝るのに十分な長さを確保できます。
また、このパターンの最大のメリットは、運転席・助手席にほとんど手をつけずに車中泊スペースを確保できることです。就寝セッティング後に急遽、車を移動したいシーンでもそれほど苦労しませんし、ある程度ベッドスペースを作った状態で走行すればセッティング時間そのものの短縮を図ることができます。
1人+犬2匹で旅するときはこのスタイルね!
また、1列目のシート裏についている跳ね上げ式のテーブル・ドリンクホルダーを利用できるところも、このスタイルの便利なところです。不安定な車中でちょっとしたテーブルがあるというのは、意外と重宝するポイントです。
一方で、このスタイルでは、わくわくゲート付きステップワゴンにもかかわらず、わくわくドアを活用できません。
車への出入りは左右のスライドドアか、狭いウォークスルーを通って助手席ドアからか、という状況になります。犬たちもその導線です。左右のスライドドアを使う場合は、靴を脱ぐ場所が車外になりがちなので、たまにSAや道の駅で見かける「靴だけ駐車場に忘れ去られた光景」が起きないよう十分に注意しなくてはなりません。
また、居室空間が広くなる分、収納スペースが限られるという注意ポイントもあります。
物理的には運転席と助手席のスペースが収納になり得るのですが、安全な、あるいはフラットでまとまったスペースの確保という意味で、1列目付近は使い勝手が悪いです。結果的に、居室空間に荷物が散乱し「広いんだか狭いんだか分からぬ」という状況になるかもしれません。
ペットカートなどの大物がある場合は、ほんと大変です…
2列目・3列目シートを居室にする場合
1列目・2列目シートをフラットにするシートアレンジ
続いて、「1列目・2列目」を居室空間として活用する場合のシートアレンジです。
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居室空間だけに注目した場合、2列目・3列目を活用するほうがクオリティが高いと思います。
1列目・2列目をフラットにした場合、空間の長さや幅は十分に広いスペースを確保できますが、各シートの段差が大きく傾斜も生まれます。さらに、1列目の独立シートそのものに凹凸があることが、独立シート間のウォークスルー空間も厄介です。
かなり凸凹のあるシートアレンジがスタート地点になりますので、段差を解消するアイテムや布団・マットなどの準備は必須になるという注意点があります。
段差解消アイテムの例
また、運転席・助手席から順番にシートを動かす必要があるため、セッティングにある程度の慣れと時間が必要です。
一方、このシートアレンジの最大のメリットは、広い荷室と「玄関・土間」として活用できるスペースを確保できることです。
1列目・2列目を居室空間とすれば、3列目シートを床下収納している広い荷室をまとまったトランクスペースとして使うことができます。このスペースは走行中でも就寝スタイルでもほとんど変わらないので、就寝時に荷物が溢れて大混乱する、という事態は起きにくいと思います。
さらに、このスタイルでは荷台のバックドアであるわくわくゲートから車への出入りができるため、就寝中にスライドドアを使う必要はありません。スライドドアにありがちな、開けたとたんおとなりさんの車にプライバシー丸見えだったり、荷物が転がり落ちたり、靴を車外に置き忘れたりする心配がありません。
また、「玄関に腰かける」「なんとなく立ち上がることができる」という体勢がとれることで、犬たちの食事の準備や散歩の準備、自分たちの着替えなどもスムーズに行うことができます。
フルフラットの車内で自分の脚の置き場所に困ることってないですか?
土間のおかげでしゃもちゃんが汚れてても、オカンがピリピリする確率が減るんだぞ!
それは何ものにも代えがたいわね。
1列目・2列目シートを居室にする場合
わくわくゲート付きステップワゴン シートアレンジのまとめ
以上、ホンダ ステップワゴン スパーダ RP1/5系(2020年製・後期型)で車中泊をする際に、どのシートを倒して居室スペースを確保するか、それぞれのメリットや注意点を考察してみました。
車中泊する人数や頭数が多く、少しでも居室空間を広くしたいなら、2列目・3列目をフラットにするアレンジが使いやすいかもしれません。
一方で、荷物が多かったり、就寝スタイルでスライドドアを大開口するのが気になったりする場合は、わくわくゲートを活用した1列目・2列目をフラットにするアレンジも検討の価値があると思います。
犬連れである=犬の脚を拭く、トイレシーツでおトイレする、というようなシーンがある場合はなおさら、車内と外空間をつなぐ曖昧なスペース「玄関・土間」の存在価値が発揮されます。
というわけで、犬連れ旅が基本の私個人としては「車に玄関がある」というスタイルが、車中泊のQOLを格段にレベルアップしてくれている、あるいは、このド・ノーマルのミニバンにキャンピングカー的な空気すらまとわせてくれている、と感じるくらいです(言い過ぎ?)。
このスタイルができるのは、ステップワゴンわくわくゲートだけ!
わくわくゲート付きのステップワゴンをお持ちの方、中古車を検討中の方の参考になれば嬉しいです。
わくわくゲート最高
わくわくゲート最高
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