先日、あこがれのふもとっぱらキャンプ場で犬連れ車中泊をしてきました!
季節は1月末。天候は快晴ときおり強風、というコンディション。「とても寒いだろう」と覚悟して、手持ちの用品でそれなりにいろいろ準備して向かったつもりですが、その準備が役立った部分もあれば、予想していなかった事態もありました。
今回は、冬のふもとっぱらオートキャンプ場で実際に犬連れ車中泊してみて、改めて気づいたこと、注意が必要だなーと感じたことをレポートします!
どんな注意点があっても、また行きたい場所であることに変わりはありません。
この記事はこんな人におすすめ
・ペットと泊まれるオートキャンプ場を探している
・車中泊できるキャンプ場を探している
・冬のふもとっぱらキャンプ場で車中泊してみようと思っている
・冬のふともっぱらキャンプ場の日当たりや気温変化が気になる
・犬連れでふもとっぱらキャンプ場に行ってみたい
ふもとっぱらの設備やグルメが気になるときはこちら
真冬でも昼間の車内は暑くなる
我が家が車中泊をした日の最高気温は10℃に届かない真冬日でした。
チェックイン可能時間のAM8:30過ぎに入場して、午前中~昼過ぎまで車内でのんびりしたり野外のチェアで富士山を眺めたりしておりました。
結果、車内の暑いこと!!!
真冬とはいえ天気は快晴。抜けるような青空の中、ひたすらに広い草原のフリーサイトであるふもとっぱらキャンプ場に直射を遮るものは何もありません。
当然のことながら、真っ黒なステップワゴンはダイレクトに直射を受けてあっという間にポカポカを通り越し、窓を開けて外気を取り込まなければ過ごせないくらいの室温になりました。
暑くてハーハーしてきたぞ!
適度に外気を取り込むと、冬とは思えないポカポカの室内は快適そのもの。景色もいいし、天気もいいし、至福のひと時を過ごせます。が、もしも車内に犬を留守番させるシーンがあるなら、短時間でも真冬でも、温度管理には十分すぎるくらいの注意が必要だと思います。
野外についても、日中は太陽の温かさで過ごしやすく、それほど寒さは感じませんでした。
ただ、風が吹いてくると急に寒さを感じる状況でした。車内・野外・風のある野外など、日中でも気温差が激しく、それに対応できる重ね着やブランケットなどがあるとよかったなと思いました。
寒さ対策と言ってだるまみたいな装いで出かけたら、日中は快適なんだか暑いんだか寒いんだか、コロコロと体感温度が変わる感じでした!
鯉たちも重ね着のほうがよかったな!
なお、真冬というコンディションでこの車内温度なら、ちょっと外気温があがる季節の直射や暑さはかなり過酷と思われます。
ヒトだけなら、暑さもまた楽しみのひとつと言えますが、犬連れの場合の暑さ対策・直射対策は十分注意したほうがよさそうです。
・昼間は直射を遮るものが何もないキャンプ場
・真冬でも晴れていれば車内は暑くなる
・ヒト・犬ともに気温差に対応できる装いがおすすめ
あっという間に暗く、寒くなる午後
快晴の日中はポカポカ・・・なのですが、ふもとっぱらの「日中」はとても短いです。
HPにも「PM3:00頃には背面の毛無山に日が落ちて寒くなります」と注意書きがあります。
ですが、この「日が落ちる」ことのインパクトが予想以上でした。
左・お昼ごろ、右・15時過ぎ
右側の写真は、夕方5時ではありません。まだ3時、15時くらいなのです。
さっきまであんなにポカポカと暖かかったのに、日が落ちると急に極寒の冬が訪れます。まだ3時なのに。
ふもとっぱらキャンプ場のロケーションは正面に富士山を望み、背後に「毛無山」を背負っています。正面の富士山に気を取られがちですが、この毛無山も標高1,964 mの山。山梨県南巨摩郡身延町と静岡県富士宮市にまたがる天子山地の最高峰のご立派なお姿です。
冬場はこの山に日が落ちて、サイト全体が一気に日陰となり同時に一気に冷え込みます。まだ3時でも。
私は「3時に日が落ちる」という情報を知っていたにもかかわらず、日が落ちてもちょっとの間は「昼間」の残り香があるだろうと甘く見ていて、15時くらいからちょっとした晩御飯の準備をしようかな、なーんて考えていました。
ところが、さあ、お肉を開封しましょう、なんてウキウキ写真をとっていた3時ごろはまだ明るかったのに、15分か30分ほどで一気に暗くなり、外にいるのが大変と感じる寒さになりました。
キャンプ素人丸出しです・・・
右はお昼ごろに買ってきた戦利品を意気揚々と撮影した様子。
左は15:30くらい。
富士山はまだ明るいけれど、手元は暗くなっています。
というわけで、冬のふもとっぱらキャンプ場を楽しむなら、だんぜん午前中から満喫するのがおすすめです!
何か調理をしようと計画する場合も、お昼前後のうちに準備しておくほうが快適なのではないかなと思います。
午後はもはや夜と同じ、くらいの認識になりました。
朝8:30からチェックインできるから早起きして行くべきだな!
・冬のふもとっぱらの午後はとても短い
・15時過ぎには日陰になり、一気に暗く寒くなる
・できるなら午前中を満喫するのがおすすめ
車内が氷点下になる夜 発熱グッズや起毛素材が必須
短い午後を経て夜がくると本格的な越冬です。
氷点下になると知っていたので、ベアーズロックさんのお気軽寝袋のほか、ニトリのトッパーマット、USB式の電気ブランケット、家庭用の冬仕様羽毛布団、湯たんぽ、カイロなどを用意していました。
とはいえ、狭い車内で大人2人と犬2頭、自分たちの体温もあるし、まあ使わないものもあるかな、くらいに考えていました。
結果、用意したあったかグッズは総動員。それでも車内は氷点下。朝起きると車内に置いていた犬用の飲み水が凍り付いていました。
シニア犬の鯉さんの寝床と足元にUSBの電気ブランケットを配置し、一人は湯たんぽ、ひとりはしゃもじを抱っこしてようやく眠れたくらいの寒さでした。
鯉は電気毛布があったから、いびきかいて寝かせてもらったわ。
みんなはそんなに寒かったのね?!
夜間、車の壁側は氷のように冷たくなり、寝袋や羽根布団に入っても自分自身の体温ではいつまでたっても暖かくなりませんでした。ふもとっぱらキャンプ場には温泉や入浴設備がないため寝る前に冷えた体を一度温めることができないことも意外と影響するなという印象です。
「体温での自家発電」が見込めない環境で、電気毛布や湯たんぽで外側から温めるとようやく眠れるくらいになる、という感じです。最初は軽装で寝ようとしましたが、最終的には手袋や靴下、レッグウォーマー、ネックウォーマーも着用して眠りました。
もしも電気毛布がなかったら・・・と思うと恐怖です。
本当に寒かったので鯉の電気毛布が機能しているか心配で、夜中になんども起きて確認しました。
湯たんぽは、使うかなーと半信半疑でひとつだけ持っていきましたが、もう一台持っていけばよかった…と反省しました。
また、今回改めて気が付いたのは「起毛素材」の大切さです。
羽根布団も寝袋も体温で温まってくれば空気を取り込んで暖かいのですが、ナイロンや綿素材の表面はとにかくキンキンに冷えるのです。そしてそのキンキンに冷えた表面が、当方の体温を奪うのです。
どこに座ってもキンキンに冷えてたから、オカンの腹のあたりにもぐりこんでやったぞ!
今回ばかりはあなたの体温が救いでした。
この経験で、なるほど、フリースとか毛布とか、「触った感触が暖かい」という素材が重要なことってあるのね!!と痛感いたしました。次回は絶対にふわふわの毛布を積んでいきます。もうひとまわり大きな羽毛布団と、ひとりひとつの湯たんぽも一緒に。
普段はホコリがつくとか掃除が大変とかいって、起毛素材を避けがちなのよね。
生ぬるい瀬戸内育ちの考えそうなことね。
厳しい・・・あなたも岡山生まれでしょ。
・本当に寒い冬の夜
・自身の体温での発熱は厳しい。発熱するあったかグッズを持ち込むのがおすすめ。
・表面がキンキンに冷える素材は体温を奪われる。起毛素材の毛布や布団がおすすめ。
我が家が使っている寝袋はこちら
焚火NGになる強風 カセットガスコンロ「タフまる」もパワーダウン
ふもとっぱらキャンプ場は、風速4m以上の強風時には焚火禁止となります。
我が家が訪問した日も時折強風となり、そのたびに場内アナウンスで「強風のため焚火は禁止です」という放送が流れていました。
我が家はもともと焚火なし組ですので、焚火禁止となっても大勢に影響はないのですが、焚火あってこそのキャンプというスタイルであればお天気のみならず風の予報にも注意が必要かもしれません。
焚火で暖をとったりご飯を作ったりするつもりだったのに、焚火を封じられるとけっこうなダメージかも!?
焚火なしの我が家の調理器具は、イワタニさんのカセットガスコンロ「タフまる」です。
タフまるは、防風機能もついていて一般的なカセットコンロと比較するとたいぶ丈夫なアウトドア仕様になっています。
ただ、ふもとっぱらキャンプ場で焚火NGになるくらいの強風時にタフまるを使ってみると・・・
このとおり、全開で強火にしても火が泳いでしまい、なかなか鍋に火力が伝わらないという状況でした。
鍋が温まらないので、フライパンでお肉を焼いたり、何かを長時間グツグツ煮込んだりするのは難しく、せいぜいお湯を沸かしたり10分程の煮込み料理を作ったりするのが精いっぱいでした。
さらに、日陰になった夕方や夜間、明け方には、ガス缶が冷えすぎてそもそも着火しない事態も発生しました。カセットコンロが着火しないってどゆこと?!という感じですが、ガス缶を体温で温めたり、風よけとしてタープを使ったりして、なんとか火を付けました。
というわけで、四苦八苦した結果、夕方に簡単なコンソメスープの軽食、夜食は市販のおでんと安定のカップヌードル、というご飯と相成りました。
でもでも、めちゃくちゃ美味しかったです!
いつものタフまるは、お外で大活躍の頼もしい子なのよ!
今回はちょっと過酷過ぎたのね。
パワーダウンしてもタフまる様様でした!
また、お湯を沸かすだけなら、エコフロー+湯沸かしポットの方が早くて安全だったので、ポータブル電源を持っている場合はうまく使い分けると良いかもしれません。
・ふもとっぱらキャンプ場は風速4m以上で焚火禁止
・風が強いとカセットコンロ(アウトドア仕様)も火力が半減する
・冬場はガス缶そのものが冷えて着火しない事態もある
犬連れでふもとっぱらを過ごす注意ポイント(冬編)
上述のとおり、冬のふもとっぱらは寒暖差が激しいため、暑さ・寒さ対策は最高レベルで準備したほうが良いと思います。
昼間の意外な車内温度の高さ、夜間の冷え込みの両方をイメージして、犬種や年齢によっては十分に対策してあげたいところです。
また、ふもとっぱらキャンプ場の売店やレストランは犬連れ入店NGで、犬用のメニューはありません。犬連れの場合、犬たちのごはんは必須で持参する必要があります。
冬場は水道から出てくるお水は氷水級の冷たさですので、犬の飲み水として少し温めて水筒にいれておくなどの準備があると安心です。
また、ごはんについても、湯せんできるレトルト系のフードがあれば水分補給にもなり、あたためるのも簡単でゴミも少ないので便利だなと思いました。
売店で購入した豚肉を焼いて犬たちにお裾分けしようと企んでいましたが、上述の通り、タフまるが限界で焼き物は難しい状況でした。ちょっとボイルしてカリカリごはんにトッピングしてあげるのもよかったかもしれません!
美味しいやつ、お願いします!
最後に、ふもとっぱらキャンプ場は全サイトで犬連れOKのありがたいキャンプ場です。広大な草原サイトをお散歩できる醍醐味はとても素晴らしく、犬たちもウキウキでした。
一方で、ドッグラン等の犬専用施設があるわけではなく、犬が苦手なお客様もたくさんいらっしゃると思います。全エリアがテントを張ることのできる場所なので、排泄物の処理などは十分気を付けたいところです。
・レストラン、売店は犬連れNG
・犬用のごはんは持参
・水道水は凍える冷たさ。飲料水はぬるま湯を水筒にいれておきたい。
・あたため可能でゴミも少ないレトルトパウチが便利。
・ドッグランやドッグサイトの区分けはない。マナーに注意。
まとめ
以上、冬のふもとっぱらキャンプ場を犬連れで過ごした体験談でした。
レストランや売店が充実していたり、昼間はポカポカと暖かかったり予想していたより過ごしやすかった点もあれば、予想以上に午後から夜が寒かった、風が強かった、などの点もあり、いろいろな気づきがありました。
特に夜の冷え込みと風の強さは「完全になめていた」というありさまでしたが、それでも、装備を整えてまた明日にでも行きたいと思えるほどの素敵な場所でした。
場所柄、犬連れの場合は夏の暑さの方がコントロールが難しい印象がありましたが、それはまた改めてレポートできたらと思います!
ふもとっぱらキャンプ場で犬連れキャンプを考えている方の参考になれば嬉しいです。
※上記は執筆時の情報です。詳細は公式サイトを確認してみてください。
ふもとっぱらの設備やグルメが気になるときはこちら