大洗(茨城県)と北海道(苫小牧)を結ぶ商船三井フェリーの「さんふらわあ」号には、航海中も客室でペットと一緒に過ごせるウィズペットルームがあります。人間2名、トイプードル2頭と愛車ステップワゴンで乗船してきました!
この記事では、犬連れで「さんふらわあ」のウィズペットルームを利用する際の、乗船手続き(チェックイン)・乗船・下船の流れや準備しておいたほうがいいこと、注意点などをレビューします。
この記事はこんな人におすすめ
・さんふらわあのウィズペットルームの乗船手続きや乗船の流れを知りたい
・さんふらわあのウィズペットルームの下船の流れを知りたい
・犬連れでフェリー乗船する際の注意点が気になる
・犬連れで北海道に旅行したい
・ペットと同乗できるフェリーについて知りたい
ウィズペットルームや船内設備について詳しくはこちら
費用が気になるときは
長距離フェリー「さんふらわあ」のウィズペットルームとは?
『さんふらわあ』はMOL商船三井フェリーとフェリーさんふらわあが運航する長距離フェリーの愛称です。一目で『さんふらわあ』だとわかる「太陽マーク」があしらわれた外装デザインが特徴で、現在の主な航路は、商船三井フェリー運航の「大洗・苫小牧間」、フェリーさんふらわあ運航の「大阪・別府間」「神戸・大分間」「大阪・志布志間」となります。
このうち、航海中も客室でペットと過ごせる「ウィズペットルーム」があるのは、茨城ー北海道航路の夕方便である「さんふらわあ さっぽろ・ふらの」、神戸ー大分別府航路の「さんふらわあ ごーるど・ぱーる」、大阪ー鹿児島航路の「さんふらわあ さつま・きりしま」の3航路となっています。
緑枠の航路はウィズペットルームあり
ウィズペットルームを利用するには、1 年以内に予防接種(狂犬病・各種ワクチン)を受けていること、生後6か月以上であること、基本的なしつけが入っていることなどのルールがあります。
北海道航路と鹿児島航路のウィズペットルームは、ちょっと贅沢な船旅を楽しめるデラックスルームがあり、犬連れ旅の夢が広がる仕様になっています。
ただ、各航路ともウィズペットルームは室数が少なく部屋の予約は争奪戦です。北海道航路のように室数が少ない便では、発売当日の朝には満室になる勢いですので、予約確保は鼻息荒くチャレンジする必要があります。
船の名称 | 航路 | ウィズペットルーム室数 | 予約開始日時 |
---|---|---|---|
さんふらわあ さっぽろ・ふらの | 大洗ー苫小牧 | 5室 | 乗船予定日の2ヶ月前の午前9時から 電話またはインターネット (日曜・祝祭日の場合は翌営業日) ※往復予約不可 |
さんふらわあ ごーるど・ぱーる | 神戸ー別府 | 6室 | 乗船予定日の3ヶ月前の午前9時から 電話またはインターネット ※往復予約可能 |
さんふらわあ さつま・きりしま | 大阪ー志布志 | 10室 | 乗船予定日の3ヶ月前から、 電話またはインターネット ※往復予約可能 |
ウィズペットルームの中でも、人間の定員が異なっていたり、同室できるペットの大きさや頭数が異なっていたりします。詳しくは各航路・各船舶の客室案内を確認しておきましょう。
また、予約時に何が必要かあらかじめ確認しておき、手元に情報を揃えた状態で臨むことをおすすめします。
フェリー乗船の場合は、車両の長さや重さを聞かれますので車検証を手元に置いておきましょう!
なお、北海道航路は往復同時に予約することができないので、往路の予約が確保できても復路が確保できない、という事態もあり得ます。どうしても往復ウィズペットルームで旅したいのか、片道は陸路を選択できるのか、あるいは片道は犬たちに「ペットルーム」というペット専用のお部屋で我慢してもらえるのか、いろいろなパターンを想定して旅のスケジュールを検討できるとよいかもしれません。
ちなみに、我が家の場合、北海道からの復路は青函フェリーを使って青森に渡り、陸路で横浜まで戻ってきましたよ!
大冒険だったねー!
・さんふらわあのウィズペットルームは、犬と一緒に過ごせる個室のお部屋
・ウィズペットルームは室数が少なく、予約は争奪戦
・北海道航路は、往復セットで予約できない
・車検証を手元において、鼻息荒く予約に臨みましょう!
さんふらわあ ウィズペットルーム 乗船の手順と準備しておくべきこと
では、実際に乗船手続きや乗船はどのような手順ですすむのでしょうか?
大洗ー苫小牧航路の「さんふらわあ ふらの」に実際に乗船した流れと、気づいたことやありがたかったことなどをレポートします。
乗船手続き(チェックイン)は、大洗港19:45発の便の場合、17:30頃までに行います。
ターミナルの建物の前に、手続きの車が駐車するための駐車場があります。とりあえずそちらに車を停め、ターミナルに入ります。
我が家は17:20頃チェックインしましたが、かなり最後の人でした。みなさん、早くからチェックインしているようです!
フェリーに乗る人間全員でターミナルに入り、乗船手続きを行います。
このとき、犬は車内に置いて行っても大丈夫ですが、全身が隠れるフルカバーの状態であればターミナルに入ることができます。
短時間でも犬を車内に置いておくのが心配な気温であれば、一緒に連れて入りましょう!
ペットカートとリュックでターミナルに入室
ウィズペットルームの乗船手続きは、自動チェックイン機ではなく窓口で行う必要があります。
手続きの入り口付近に「ペット同伴のお客様へ」という案内があり、「ペット同伴のご乗船に関する確約書」という書類が準備されています。
こちらのフォームの内容を確認し、必要事項を記入して、窓口に持参します。
乗船手続きでは、予約番号・アクセスキーの確認に続き、車検証の内容確認、搭乗者の内容確認、ペット同伴の確約書の確認が行われます。(この時点で予防接種証明書の確認があるかもしれません)
乗船手続きを完了すると、1人1枚の乗船券(ルームカード)と、車をどのレーンに移動して待機すればよいかなどの案内をもらえます。また、乗船証明書という書類ももらえます。
乗船時は、運転者1名が車の積載担当として車に待機し、そのほかの同乗者はターミナルビル2F乗船口より乗船します。各自が乗船券(ルームキー)をもって、それぞれの場所で乗船待機します。
犬は車に乗せておいて、車から客室に移動してもOKですし、同乗者と一緒にターミナルビルから客室に入ってもOKです。船内でウィズペットルームに入室するまでは、全身が隠れるフルカバーの状態で移動しなければいけません。
車両待機場での運転者は、車内に残って待機することもできますが、待機場から入れる休憩室(待合室)もあります。待機場にはお手洗いもありますので、早めにチェックインして車両待機場でのんびりしておくことができます。
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19:45発の苫小牧行きの便では、18:00ごろから順次乗船が開始されました。トラックなどの商用やバイクなど、スタッフさんが無駄なく誘導し、順番に案内されて乗船します。
1レーンから順番に乗船するのかなと思っていましたが、レーンに関係なく、ペット同伴の乗船客(車両)がピックアップされ、先に船内に入るよう誘導されました。
船内では、客室に向かうエレベーターに近い位置に駐車するよう指示されました。駐車した場所のすぐ横にレンタルのペットカートがありました。
この対応は、ペット同伴のお客さんを優先搭乗し、乗船エレベーターの混雑時にペットやペットカートが邪魔にならないように配慮していただいているようです。また、安全面からも他のお客様への配慮からもペット連れでの船内での移動距離が長くならないような位置に駐車させてもらえたようでした。
神対応!
ペットが苦手なお客様もたくさんいらっしゃる中で、双方が鉢合わせする機会をできるだけ減らしている、という配慮は本当にありがたく感じました。
運転者が車を乗船させているころには、同乗者は徒歩タラップからすでに乗船し、客室に入室しています。
運転者も車を駐車したら、とりあえず手荷物とルームキー(と、場合によっては犬)を持って客室に向かいましょう。
出航までの間は、車と客室を行き来できるので、一度にすべての荷物を持って移動する必要はありません。
一度車を入れてしまえば、同乗者と一緒に車に戻ることもできます。忘れ物がないように荷物を客室に移動します。
ワンオペで犬と荷物をどう運ぼうか心配していましたが、出航までは車と客室の行き来OKでした!
乗船後、レストランでの食事を考えている場合は、さっさと荷物を移動し、レストランに向かうことをおすすめします。レストランの受付は20:00までで、出航(19:45発)してから食べようとしているとほとんど時間がありません。
以上が、「さんふらわあ ふらの」大洗港での乗船の流れです。
スタッフの皆さんが大変親切で、スムーズに案内してくれますのでフェリー初心者でも滞りなく乗船することができました!
注意ポイントと準備しておくべきことは以下のような感じです。
ウィズペットルーム乗船での注意ポイント
- 運転者と同乗者はバラバラに乗船する仕組み。犬はどちらからでも乗船可能。
- 乗船後、出航までの時間は車に荷物を取りに行くことができる。
- 乗船前に、フェリー客室に降ろす荷物をまとめて準備しておく(特に犬グッズ-ごはん・ペットシーツ・クレートなど-は代用がきかないので要チェック)
- ペット同伴客は、搭乗順や船内での導線がルール化されており、安全面や他のお客様に配慮されている
さんふらわあ ウィズペットルーム 下船の流れ
続いて、13:30苫小牧港着の「さんふらわあ ふらの」での下船の流れです。
乗船時同様に、ペット同伴の場合は、早めに車に乗り込んで待機するというアナウンスがありました。下船時は、運転者も同乗者も一緒に車で待機し、一緒に下船することができます。
ウィズペットルーム 下船の流れ
- 下船日の朝10:00頃、客室にスタッフさんが下船の流れについてアナウンスの紙をもってきてくれる
- 13:15頃までに荷物をまとめておくよう依頼される
- 13:15頃、部屋にスタッフさんが迎えに来てくれる
- スタッフさんの誘導で、荷物と犬と同乗者と一緒に駐車スペースへ
- 車で待機(エンジンは始動できません 窓を開けるためのアクセサリーモードは可)
- 13:30 苫小牧港着
- 接岸後、ペット同伴以外のお客様が車に乗り込んでくる
- 14:00頃から順番に下船開始
- 14:15頃 下船
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注意ポイントとしては、
・他のお客さまより早めに車内に移動して、車内で待機する時間が長めなので、犬も人もお手洗いを済ませておくこと
・待機中は車のエンジンをかけられないので、季節に応じた服装で待機すること
というようなことでしょうか。
私たちの場合は、13:15にスタッフさんの誘導で車内待機になり、フェリーから下船したのが14:15くらいでした。下船までの待機時間は、正味1時間程度です。また、13:30の入港から下船まで45分程度かかりました。
また、下船後のスケジュールを検討している場合、13:30苫小牧港着といっても、13:30ぴったりから上陸して動き出せるタイムテーブルにはなりません。その点は余裕をもって予定を検討すると良いと思います。
いよいよほっかいどうに上陸だ!
まとめ
長距離フェリー「さんふらわあ」のウィズペットルームは、この船に乗ることそのものが旅の大きな目的や思い出になる素晴らしい経験でした。
お部屋やお風呂、レストランなど、楽しんでいたらあっという間の17時間45分!暇になったら見ようと思ってipadにダウンロードしていた映画は、そのまま家に持ち帰りましたとさ。
他方、乗船・下船の手順や客室・共用設備などを体験するにつけ、ペット同伴可能というオペレーションにチャレンジしていただいている運営会社やスタッフの皆様のご配慮や大変さに感謝することが多々ありました。
犬連れで旅している身として、基本のしつけをしっかり入れること、マナーをちゃんと守ること、などなど、こちら側もちゃんと気を付けて、こういうサービスが広がっていくよう努力したいと思った次第です。
特に黒い人・・・
しゃもちゃん、お漏らししたり、大騒ぎしたりしません!念のためマナパンも履いています!
・・・油断できないわね
予約争奪戦は大変だけど、次は横須賀ー北九州航路か、大阪ー志布志航路にチャレンジしたいなー!
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